原因と症状
体の中の肥満細胞が腫瘍(がん)になってしまったものが肥満細胞腫です。肥満細胞とは肥満とは関係なくアレルギーや炎症などに関与している細胞で、体の中のいろいろなところにあります。
肥満細胞はヒスタミンやへパリンなど、様々な物質を含んでいます。肥満細胞腫は皮膚にできることが多く、全皮膚腫瘍の16〜21%を占めます。皮膚に見られる場合はしこりや炎症、体内に見られる場合は嘔吐や下痢、食欲不振の症状がみられます。原因ははっきりしておらず、高齢犬に見られることが多いです。
<多い犬種>
パグ、ゴールデン・レトリーバー、ラブラドール・レトリーバーなど
<治療法>
悪性度が低く、転移がない場合には、転移や再発を予防するために腫瘍周辺の正常組織ごと外科的に摘出します。 悪性度が高く転移などがあり摘出が難しい場合には、抗がん剤やステロイド剤を投与する化学療法を行ったり、放射線療法を行ったりしますが、完治は難しいといわれています。